「うなぎは絶滅危惧種と聞いたけど、食べていいの?」という疑問を持つ方は多いです。正確な情報を知ったうえで選択することが大切だと思い、整理しました。
ニホンウナギの現状
ニホンウナギ(Anguilla japonica)は2013年にIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧種(EN:絶滅危機)に指定されました。日本では環境省も同年に絶滅危惧IB類に指定しています。
指定の主な理由は以下の通りです。
- シラスウナギ(稚魚)の漁獲量の急減:1960〜70年代に比べ、現在の漁獲量は1%程度まで落ち込んでいる年もある
- 生息環境の悪化:河川改修・ダム建設により回遊できる川が減少
- 過剰な漁獲:稚魚から成魚まで食用・養殖用として大量に消費されてきた
「絶滅危惧種」でも食べていいのか
法律上の整理をします。
IUCN指定は国際的な保全上のカテゴリであり、直接的な取引規制を意味するものではありません。ワシントン条約(CITES)のAppendix II・IIIへの掲載がされれば輸出入規制になりますが、ニホンウナギは現時点で掲載されていません(ヨーロッパウナギはAppendix II掲載)。
日本国内でも、うなぎの消費・販売自体を禁止する法律はありません。ただし、資源回復を意識した消費行動をとることが求められています。
資源回復のための取り組み
日本・韓国・中国・台湾の国際協力
ニホンウナギの産卵場所は太平洋マリアナ諸島近海とされており、生息域は4カ国・地域にまたがります。2014年から日中韓台の4カ国・地域が「ウナギの持続的な利用に関する協力」を締結し、シラスウナギの採捕量を国際的に管理する枠組みが動いています。
完全養殖技術の開発
水産研究・教育機構(旧水産総合研究センター)が人工稚魚の生産技術を開発中です。2010年に世界初の人工孵化から養殖ウナギの成魚化・採卵・再度の孵化という「完全養殖」に成功しました。ただし商業規模での量産はまだ実現していません。
漁業者・養殖業者の自主規制
日本各地の漁協でシラスウナギの採捕量を自主的に制限する動きが広がっています。国産うなぎの価格高騰の一因でもありますが、これは資源保護の観点からは必要なコストです。
消費者として何ができるか
うなぎを食べることをやめることが唯一の答えではありません。次の選択が資源保護につながります。
- ASC認証・MSC認証商品を選ぶ:持続可能な養殖・漁業を認証する国際基準。対応業者は少ないが増えつつある
- 廃棄を出さない:食べ残しをしない。まとめ買いしすぎない
- 品質管理が高い業者から買う:安価な過剰消費より、少量を高品質で楽しむスタイルが資源負荷を下げる
- 「なんとなく食べる」を減らす:スーパーの安価品を衝動買いするより、記念日・丑の日に丁寧に選んで楽しむ
仕入れ研究をしている立場からの考え
通販うなぎの仕入れ先を研究する中で、「安く大量に提供する」方向より「品質管理が高い商品をきちんと選んで提供する」方向のほうが、消費者にとっても環境にとっても良いと考えています。
うなぎを楽しむ文化は続けてほしい。だからこそ、大切に食べてほしいという思いがあります。
まとめ
- ニホンウナギは2013年からIUCN絶滅危惧種(EN)・環境省絶滅危惧IB類
- 法的な取引禁止はないが、資源保護を意識した消費が求められている
- 完全養殖の実用化は研究段階。当面は天然稚魚への依存が続く
- 消費者としては「少量・高品質・廃棄なし」のスタイルが最も資源に優しい
持続可能な視点で選ぶうなぎ通販
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