「土用の丑の日はうなぎじゃないといけないの?」——そんなことはありません。この風習の本来の姿は「うなぎを食べる日」ではなく、「『う』のつく食べ物を食べて夏を乗り切る日」です。
うなぎの通販研究をしているこうなぎが、そもそも「なぜ『う』なのか」という由来の核心から整理しました。
なぜ「う」のつく食べ物なのか
「丑の日」の「丑(うし)」は十二支のひとつで、読みが「う」から始まります。この「う」にちなんで、丑の日には「う」のつく食べ物を食べると縁起が良い——あるいは夏負けしない、という考え方が江戸時代以前から存在していました。
「丑」の「う」に乗っかって、同じ「う」で始まる食べ物に験担ぎの意味が生まれた、というのが最も有力な説明です。諸説あって歴史的な一次資料が明確でない部分もありますが、「丑→う→うのつく食べ物」という連想の流れは現在も広く伝えられています。
うなぎはその「う」のつく食べ物のひとつとして定着したもので、「うなぎでなければいけない」という根拠は文化的にはありません。丑の日にうなぎが食べられるようになった商業的な経緯(平賀源内説など)とは別の、もっと古い層にある習慣です。
丑の日に食べる「う」のつく食べ物
「う」のつく食べ物なら何でも験担ぎになります。以下が江戸時代から伝わる代表的なものです。
うどん
庶民にとって最も手軽な「う」の食べ物。暑い夏でも食べやすく、炭水化物でエネルギー補給ができます。冷やしうどん・力うどんいずれでも。夏バテで食欲が落ちているときに消化が良い点でも理にかなっています。
梅干し(うめぼし)
「うめ」のつく食材。クエン酸が乳酸の分解を助け疲労回復に効果があるとされ、夏場の食欲不振・胃腸の弱りにも昔から使われてきました。塩分補給による熱中症予防の観点でも夏の食材として合理的です。
瓜(うり)
きゅうり・まくわうり・冬瓜など、広義の瓜類が当たります(スイカを含める地域もある)。水分が多く体を内側から冷やす効果があるとされ、夏野菜として理にかなっています。きゅうりは江戸時代の庶民に最も身近な夏の「う」の食べ物でした。
牛肉(うし)
「うし(牛)」で「う」から始まります。良質なたんぱく質・鉄分・亜鉛が豊富で夏バテ予防に有効。現代で言えば丑の日に牛丼・焼肉という選択も、この風習の文脈では正当です。
うずら(の卵)
「うずら」も「う」のつく食材です。小ぶりで食べやすく、ビタミンB群・鉄分を手軽に摂れる食品。副菜・おつまみとして使いやすい。
うなぎを食べない・食べられない場合の対処法
価格が高くて手が出ない
国産うなぎの通販価格は1尾3,000〜5,000円台が標準です。同等の品質管理がされた台湾産の専門店品であれば2,000〜3,500円程度から入手できます。また専門店で食べるうな重(1人前3,000〜6,000円)より、通販で購入してご自宅で食べるほうが食材単価は低くなります。
うなぎアレルギーがある
うなぎは食物アレルギーの原因になることがあります(ウナギ科特有のたんぱく質が原因)。その場合は無理をせず、上記の「う」のつく食べ物で十分な意味があります。文化的には「うなぎでなければいけない」理由はもともとないため、後ろめたさを感じる必要はまったくありません。
生臭さが苦手で食べられない
スーパーの安価な冷凍品で苦手になったケースが多いです。品質管理が高い専門店の通販品や、産地直送の冷凍うなぎは生臭さが大幅に異なります。一度試してみると「まったく別の食べ物」と感じる方も多い。それでも苦手なら、「う」のつく食べ物で丑の日を楽しめます。
まとめ
- 「う」のつく食べ物を食べる理由は「丑(うし)の日」の「う」にちなんだ験担ぎ
- うなぎはその「う」の食べ物のひとつ。「うなぎでなければいけない」という文化的根拠はない
- うどん・梅干し・瓜・牛肉・うずらも正当な「う」の食べ物として江戸時代から伝わる
- 食べられない理由がある場合は代替の「う」食品で十分意義がある

